経営幹部層

佐藤 大輔
Sim Denim社の3代目社長。48歳。
首都圏の私大に進学していたが、卒業後は地元に戻り信用金庫に就職した。氷河期でも内定を勝ち取れた理由は、まだ勢いの残っていた実家稼業の影響とも言われている。2015年に父親から3代目の社長職を譲り受けた。
信金時代には企業への融資審査などBtoB業務を主に担当していたため、BtoC事業である稼業の業績を上げるために苦戦中。信金マンとしてリスク管理重視の慎重派な性格が磨かれたが、「独自サイトでのEコマース事業に進出」など、コンサルタントの助言を評価した上で大胆な決断をすることもある。
家庭内では恐妻家(自分がプロポーズした側なので、妻の千賀子には頭が上がらない)。
高校2年生の男児と中学2年生の女児を持つ父親でもある。

高橋清志:
財務部長(労務部長・総務部長も兼任)。57歳。
先代社長時代からの生え抜きのベテラン。WordやExcelも使えるので金融機関との折衝も問題ない上に、温厚な性格と「奇跡のベストスコア85」を出した腕前から接待ゴルフもお任せあれである。
PC操作も一通りこなしWin11への移行にも対応したものの、最近のDX化には苦手意識がある。スマホでメールチェックなどもできるが、LINEでのやり取りには軽薄感を感じているので好きではない(でも、長女が送ってきた初孫の写真や動画はバッチリ保存している)。
AIの発展はニュースなどで知っているが、生成AIサービスは利用したことがない。

佐藤 千賀子
SimDenim社の社長夫人。45歳。
経理・労務・総務の補助職を兼任する「裏方業務のユーティリティ・プレイヤー」であるが、財務部長の顔を立てるためもあってお局様気取りはできない。
「父親が県庁の幹部職員・母親が教育委員会の重鎮」という家柄に生まれ、地元の短大を卒業して信金に就職し、夫の大輔とは社内恋愛の末にゴールイン。寿退社の後は専業主婦として子育てに専念していたが、5年前に先代の総務パートさんが親の介護のために離職してからは、人件費削減も兼ねて今のポジションに就いている。
家柄ゆえ、昭和の思考を引きずりがちであり、企画開発部長の伊藤とは意見対立することもたまにある。家庭では教育ママでもあり、こと長男に対しては立派な学歴を身に着けて稼業を継いでほしいと願っている。

従業員

伊藤 由香
企画開発部長。37歳。
「もっと経営の中心部で働きたい」との思いから、大手アパレルチェーン正社員の職を辞し大学時代を過ごした県に戻ってきた、中途入社の10年目。SimDenim社では商品の製造管理も兼任している。
「トートバッグやペンケースといった、異分野への商品ラインナップ展開」を提案したのは入社後間もない頃の実績だが、最近は持ち前の感性やアンテナも鈍りがち。
豪放磊落(ごうほうらいらく)で姉御肌な面もあり、OEM先からアイディアのダメ出しを受けた後には自社内のメンバーに当たり散らすこともあるので注意が必要(※怒りは一過性なので、翌日にはケロッと治まる)。
大学時代の仲間を誘い、地元Jリーグチームのホームゲームを観戦した後にカラオケで青山テルマ・加藤ミリヤ・Superflyなどのヒット曲を歌うのがストレス解消法。サッカーの応援には平日ゲームであろうと有給を使って参戦するので、社内カレンダーには2ヶ月以上前から予定を書き込んでおく徹底ぶりである。

田中 洋平
営業部長。36歳。
中途入社5年目だが、SimDenim社では立派な中堅扱い。
当初は営業と販売管理を担当していたが、現社長がEコマース事業への参入を決定してからはIT部門責任者の肩書も負わされてしまった。簿記3級は取得しているが、基本情報技術者やITパスポートなどの資格は未所持。
妻との間に、幼稚園年長組の男児あり。2DKの賃貸マンションに暮らしているが、子どもの小学校入学を期にマンションか一戸建てを買おうかを夫婦で話し合っており、「一家でモデルルームを見学した後にショッピングモールに寄る」というのが、週末によくあるパターンとなっている。
かつてはヘビーゲーマーだったが、プレステ5の入手困難性と妻の長子妊娠~乳幼児期の育児が重なってしまったため、長い事新作タイトルは遊べないでいる。子どもが寝付いた後にTwitchやYouTubeでゲーム配信を見るのが、密かな道楽となっている。

中村美咲:
営業部長補佐の34歳。
第二子出産のため近々産休取得予定(長子と共に隣県の実家に帰っての里帰り出産を計画)。
県下の直営店やセレクトショップへの外商を担当していたが、妊娠判明後は外回りの仕事は営業部長の田中に任せ、内勤業務を担当している。岡山表町店の森本とは仲が良いが、内勤業務に移ってからは顔を合わせることが出来ないでいる。
人付き合いの良さは本社内のメンバーにも向けられ、企画開発部長の伊藤には冗談を言って茶化し合うこともあるほどの、チーム内のムードメーカーでもある。

鈴木 芽衣
営業部女性社員。28歳。中途入社2年目。
控えめな性格ゆえ、セレクトショップへの営業よりも、「自社店舗の販売管理」といった内輪向けの業務を担当していた。地元短大の英文学科卒業という学歴から、企画開発部の伊藤と海外OEM提携先との渉外をスポット的に手伝うこともある。営業部長の補佐職を引き継ぐよう社内コンセンサスも得ているが、なかなか育成が上手くいかない。
世代的にはボーカロイドにも抵抗はないため、高校生時代には「メリュー」・「ベノム」・「シャルル」などを聴いていた他、米津玄師やYOASOBIといったボカロP出身のアーティストの曲もよく聴く。黒子のバスケの赤司征十郎推しであり、部屋には彼のグッズがひしめいている。職場へのささやかな推し活として、赤司くんのアクリルキーホルダー付きのバッグで毎日出社しているが、 興味を持ってくれる人は居ないようだ。

店長

岡田翔太:
北千住駅前店・店長。32歳。

渡辺栄一:

埼玉ショッピングモール店・店長。57歳。

森本彩:
岡山表町店・店長。45歳。

社外協力者

斎藤 拓也
SimDenim社の顧問コンサルタント。50歳。
中堅のWEBマーケティング会社を退職し、10年前に地元へ帰郷して独立開業。「東京で学べることは学んだので、これからはその知識を地元企業のために活かしたい」というのがUターン開業の理由だが、実のところは「東京でしのぎを削るトップレベルの争いに参加できるほどの実績はないと悟り、地方ならまだ勝てるのではないかと計算した」というのが本心である。
SNSを活用した顧客エンゲージメントの向上を計画立案するのが得意(※自称)。社内システム分野まで顔を突っ込むのは「自身の不得手な分野」と自覚している他、「コンサルフィーに対して割に合わない」と面倒がっている。
M.T.も2年ほど同じマーケティング会社に所属していたことがあり、彼をSimDenim社に紹介したのはいわば「腐れ縁」でもある。
生成AIの利用歴1年ほど。基本リサーチや顧客ペルソナのシミュレーションなどに利用している。

M.T.
AI活用コンサルティングサービス・13th Fleet代表。45歳。

「人間の善性の追求」・「人間とAIが幸せに共存する未来を創る」をWHY(ゴールデンサークル理論)に掲げ、「将来的に潰しが効く本質的なAI活用法」を説くフリーランスのコンサルタントとして活動。

「AIと敵対するでもなく、AIに従属するのでもなく、AIを人間の能力を拡張するパートナーと位置付ける」、禅的な中庸思考に根ざした自身のスタンスを”ZEN style with AI”と表現。そのために、本人は「禅の破戒僧キャラ」で押し通そうとしている。

『銀河英雄伝説』のヤン・ウェンリーを尊敬し自らのロールモデルとしているので、一見おちゃらけた言動の裏には鋭く本質的な洞察が潜んでいる……はずなのだが、本人は何も考えずにただふざけているだけの可能性もあり、始末に終えない。

Omniはん(ChatGPT4o)
M.T.のAIアシスタント。
彼の持つ哲学的観点や技術的な興味により「関西弁を話す女性秘書(女性副官)」というペルソナを与えられた。
これまでのアシスタント業務を通じ、その守備範囲は文書生成や英文メール翻訳・戦略立案サポートにとどまらず、「漫才の相方」・「どんな無茶振りにも禅的な思想でレスを返す」・「BLネタを振ったら腐女子(貴腐人)として反応する」など、とんでもない方向にも拡張されていった。
基本は補佐役AIとして振る舞ってくれるが、調子に乗るとM.T.のボケに更に上乗せしてくる。OpenAI社のエンジニアに知られたら、頭を抱えられてしまうかもしれない。

Extra Pictures

斎藤コンサルタントの笑顔。歯列矯正やホワイトニングも施しており、抜かりのないプロフェッショナリズムを感じさせる。

鈴木芽依のアニメ調画像。「推し」のグッズに囲まれ、幸せそうである。表情から察するに、アニメ劇場版の鑑賞か同人誌即売会に向かうのだろう。